「何回もグランプリを走ってきましたが、今回が一番鮮明な感覚でした。15年走ってきましたが、特別な舞台で走れているという実感がはっきりとありました。」
そう語ってくれたのは、平塚競輪場で行われたグランプリを見事制した、競輪・郡司浩平選手。 今回は、その勝利の裏側にあった「休養」への意識の変化、そして周囲への感謝の気持ちについてお話を伺いました。
平塚の特別な空気と、“いい緊張感”
グランプリ当日、地元・平塚競輪場のスタンドには、単騎で挑む郡司選手に対する声援、「願い」のような熱気が充満していました。レースから少し時間が経ったいま、あの空間はご自身にどう映っていたのでしょうか。
「前回、平塚でグランプリを走ったときとは空気が全然違っていて、競輪自体の人気が上がってきていることを肌で感じました。緊張はありましたが、体が固くなるようなものではなく、気持ちが入る“いい緊張感”で、それが確実に自分の力になりました」
6度目の挑戦で得た、気負いのないメンタル
今回が6度目のグランプリ挑戦。これまでの経験は、大一番のメンタルにどう影響したのでしょうか。
「初めて出たときと今回とでは、気持ちの持っていき方が全然違いましたね。走る中で『グランプリがどんな舞台か』が分かってきて、これまで積んできた経験が活きたと思います。1回目はどうしても雰囲気に飲まれてしまいましたが、今回はいつも通りの緊張感で走れました」
以前は「グランプリにピークを合わせる」という意識が強かったそうですが、今回は平塚ダービーという次の目標も見据え、「先を見た中の一つがグランプリ」という感覚で気負わず普段通りのパフォーマンスが出るよう調整できたことが大きかったと振り返ります。
「練習量がすべて」からの脱却、休養の重要度
2024年のインタビューで、「1着でゴールするために、休養時間に着目している」と語っていた郡司選手。その言葉は、今回の勝利にしっかりと繋がっていましたか。
「年齢を重ねるにつれて、やはり『練習量と同じくらい休養が大事だ』と痛感しています。そして、その休養に対する比重は自分の中で少しずつ大きくなってきています。トレーニングと同じくらい、次の練習のためにリカバリーにかける時間は本当に重要です」

限界を超えた鋭い踏み込みの理由
最後の踏み込みは、現地で見ていても圧巻の鋭さでした。あの瞬間、体はどのような状態だったのでしょうか。
「自然と体が動く感覚でした。無理に力を入れて動かしているというより、体が勝手に動いているような感覚に近かったですね。コンディションがしっかり整っていたので、感覚も研ぎ澄まされていたんだと思います。調子がいいとレース中もきつくならないですし、走り終えた後の足のハリも全然違います」
周囲への感謝と共闘
優勝直後に残した「1人じゃなかったんだな」という言葉。そこに込められた思いは、時間が経った今も全く変わっていませんか。
「今回はレースこそ単騎でしたが、そこに至るまでに、本当に多くの人のサポートや支えがありました。『みんなでつかみ取れた優勝だ』と心から感じています。レース後に出迎えてもらったとき、自分が嬉しい以上に、周りが喜んでくれているのが伝わってきて…。
落車もなく、全員が力を出し切れた素晴らしいレースだったと思います」
休養の探求、コンディション作りは続く
グランプリを制した今、今後の競技生活に向けて「休養」や「コンディション作り」とどう向き合っていくのでしょうか。
「まだ模索中ですね(笑)。今までは『トレーニングがすべて』で、休養やリカバリーは二の次でした。でも今は、その比率が明確に変わってきている。だからこそ、もっと休養やリカバリーの内容を突き詰めていきたいです。自分の中でより良い方法やリカバリー手段を見つけて、それを今後の競技にしっかりと活かしていきたいと思っています」
かつては、練習量こそがすべてだった。 しかし今の彼は、練習以外の時間もまた「勝つための準備の一部」だと断言します。支えてくれる人たちとともに、いつも通りを崩さず、心身を整え続けた先で掴み取った特別な一日。彼の「練習も練習以外の時間も含め、トータルでコンディションを作り上げていく」という勝利のための探求は、これからも続いていきます。
郡司選手、改めてグランプリ優勝おめでとうございます!VENEX一同、これからも応援しています。

今回のPick Up記事!
【Think Athleteインタビュー】競輪選手 郡司浩平さん「誰よりも早く1着でゴールするために、休養時間に着目するように。」venex-j.co.jpここからは、今回の勝利に繋がる原点ともいえる、郡司選手とベネクスのこれまでの歩みを上記の過去インタビュー記事の抜粋から振り返ります。
VENEXとの出会い
今回のグランプリ制覇の裏側には、数年前から積み重ねてきたリカバリーへの徹底したこだわりがありました。郡司選手とVENEXの歩みを、前回のインタビューから振り返ります。
きっかけは「とにかく楽な寝間着」を求めて
郡司選手がVENEXに出会ったのは約6年前のこと。当時はレースを重ねるごとに疲れが抜けにくくなっている実感を抱えていたそうです。
「以前までは就寝時に着圧タイプのウェアを愛用していたのですが、締め付けがストレスに感じるようにもなってきて。着用していてゆとりがありつつ疲れない、翌日へのストレスにならない、着心地が楽なウェアを探していたのがきっかけです」
たまたま横浜のショップで手に取ったのが始まりでしたが、最初は「着るだけで疲れが取れるなんて本当かな?」と半信半疑だったと笑います。
「寝て起きた時の体の楽さ」が確信に
半信半疑ながらも実際に着用を始めると、その体感はすぐに確信へと変わったそうです。
「特に就寝時に着用することが多いので、寝て起きた時に“すごく身体が楽だな”と思って。そこから今に至るまでずっと着ています」
今では自宅に帰るとリラックスするためにすぐ着替えるほど、生活の一部になっているそうです。
過酷な遠征を支える「お気に入りアイテム」
1ヶ月に数回、数日間にわたってレース会場にこもり、極限の緊張感の中で戦う競輪選手。そんな過酷な遠征に必ず持っていく「相棒」があるといいます。
- リチャージ+(TOPS): つるつるした生地感がお気に入りで、室内でのリラックスタイムに愛用。
- トレーナーズクロス(ブランケット): 「使い勝手がいい!ベッドに敷いてもいいし、控え室で休憩しているときは肩に掛けてもいい」と、さまざまなシーンで活用できるので遠征の必須アイテムに。
「追い込むだけじゃ、勝てない」
プロデビューから13年(※2024年取材時)。若手時代のような「ひたすら追い込む」スタイルから、30代を迎え、質と効率を重視するスタイルへと進化を遂げました。
「今は練習だけやっても勝てない。しっかりケアや休養する。そうしないと疲労が抜けずパフォーマンスに差が出ます。そのひとつのリカバリーアイテムとしてVENEXを取り入れて、疲れを疲れたままにしない。追い込むだけじゃなく、試合でより良いパフォーマンスを出すためにリカバリーにも力を入れることが大事ですね」
「1着でゴールするために、トータルでコンディション作りに向き合う」 その信念を貫き挑んだからこそ、今回の平塚での頂点がありました。
